Q1.臨床工学技士になろうと思ったきっかけは?臨床工学技士という職業をどこで知りましたか?
- 祖父が人工透析をやっていた
- 祖父が入院している際に同室の透析患者さんと話したのがきっかけ
- 岩手クリニック一関に就職して人工透析に携わるようになってから ※1
- 医療機器を管理している人たちを知ったことがきっかけ。臨床工学技士会のホームページで詳しく知った
- 幼い頃から医療系のTV番組を見るのが好きで医療に携わる仕事に就くのが夢だった。高校3年生で臨床工学技士という職業があることを知り決めた
※1:臨床工学技士の制度が出来たのは比較的新しく、1987年に制定されました。そのため就職後に職業ができた人もいました。
など、以前から関りがあり知っていた方や、
- 医療機器に興味があった
- 「医療」+「工学」というのに魅力を感じた
- 医療系、電気工学系に興味を持っていた高校生のとき両方学べる専門学校を見つけた
工学と医療に興味があった方、また、先生やご家族から教えてもらった方や
- 高校の先生に教えられた
- 高校でこの職種を知り、機械関係にも興味があったことからこの職業にした
- 家族の紹介で職業を知り機械を触ることが好きで、直接人の役に立ちたいと考えたから
職業紹介本や医学雑誌、学校のパンフレットで知る方も多かったです。
- 職業がたくさん書いてある本を見て知り、就職率が高い仕事だと思ったから
- 高校にあった学校案内を見て知った。新しく出来た職業 ※1 だったから今後に期待した
- 学校の図書館
- 中学校の職場体験
- 医療用雑誌・職業紹介雑誌
- 大学・専門学校のパンフレット
- 仙台周辺のコメディカル養成校 ※2 を調べているときに知った(なろうと思ってなってない偶然の賜物)
※2:コメディカルとは医師・歯科医師以外の医療従事者の総称
Q2.臨床工学技士になってよかったことは何ですか?
- コメディカルとして治療の一端を担っていること。患者さんに寄り添って治療ができていると実感したとき
- 掻痒感のある患者さん(痒みで生活に支障が出ていた患者さん)を対応して様々なことを試したところ、症状が緩和して「相談してよかった」と感謝されたこと
- 患者さんの体調の変化に気づいたことで先輩スタッフに褒めて頂けたこと
- 患者さんがお礼を言って下さりとてもモチベーションが上がった。もっと頑張ろうという気持ちになれたこと
- ありがとうと声をかけてもらったとき
- 自分が提案した治療が患者さんに良い結果をもたらしたとき
患者さんからの温かい言葉にやりがいを感じているのと、
- 臨床工学技士は医療行為のみならず医療機器の管理、メンテナンスもしており、他職種への指導・アドバイス 等をしています。そのため、他職種とは違う臨床工学技士の観点で医療に関わることができることにやりがいを感じる
- 透析や医療機器管理等の業務を通じて他の職種と連携を取れるところ
- 臨床工学技士の視点から血液浄化療法に携われること。エコー下穿刺やSTS ※3 など機器を用いた両方ができること
- 院内の他職種の方々の尊重し合いながら、患者さんのQOL ※4 向上に向けて共に仕事を行うこと
- 常に情報のアップデートが必要で飽きない!
- 日本臨床工学技士会などの各団体主催の検定やeラーニングでしっかりサポートしてくれる
- 実際に医療機器を触って直接患者さんの命に関わることがあるため責任感が鍛えられたこと
- 近年発達していく医療機器に応じて、患者さんに治療の貢献ができること
- 職域が広がり生命維持管理装置の操作及び、保守点検が可能になったこと
- 医療機器を扱うのが楽しい
- 医療機器のことについて詳しくなれる
- 医療機械にたくさん携われる
※3:エコー下穿刺はエコー(超音波診断装置)を用いて血管の状態を確認しながら注射針を刺すこと
:STS(シャントトラブルスコアリング)は透析をする血管(シャント)を見て・触れて・音を聞いてチェックし、透析中の脱血状態・静脈圧の変動、止血に要した時間の変化、止血後のシャントの状態等をチェックすること
※4:QOL Quality Of Life = 生活の質
臨床工学技士の高い専門性を生かせることにやりがいを感じている方も多いです。ほかには
- マイナーな職業なので珍しがられる
- マニアックな職種でまだまだこれからの所があるのでよかった
- 就職先が比較的多かったこと。専門領域が多々あり、勤務状況に選択肢が多いこと
Q3.臨床工学技士として働いていて、困ったことや難しかったことは何ですか?
- 患者さんの急変時に機械トラブルで呼ばれ、その場のスタッフみんなが焦っている中で冷静に対応しなければいけない時。つまり、スタッフの「早く機械を直して!」というプレッシャーがあるとき
- 最適な治療の選択が難しい
- 透析業務につくとき。穿刺(せんし=針を刺すこと)が毎日あること ※3
- 新しい機器の対応。他職種へわかりやすい説明をすること
- 就職してアラーム対応をしても何をすればよいかよくわからずに困ったり、アラームの原因を特定することが難しい。まだ1年目のため医療現場に立つことが初めてで、何をすればよいのか初めのうちは分からず困った
- 他領域の知識を全く学ぶことがなく知らないことが多い。業務展開する際に勉強から始まるため時間を要する
- 毎日新しいことが出てきて日々の勉強が重要
- 学校で学んだことと、実際の現場になると更に知識が必要で、仕事と勉強を同時に覚えること
- 患者さんに合わせ医療機器の設定をすること。患者さんの状況を判断すること
- まだ臨床工学技士が少なかった時代は人数がいなかったので大変でした
- ちょっとしたミスで命に関わるので、常に集中してなくてはならない
※3 2021年に業務が拡大し医師の指示で臨床工学技士が動脈穿刺をできるようになりました
業務に関わることだけでなく、
- 学校で習う工学的なことに対し、血液透析施設で必要とされる対人スキルの相違
- 患者さんとの関わり方がいまだに難しいというよりは緊張します。私は人見知りなので患者さんの方から優しく声をかけてくれることが多く、患者さんに助けられます
- 患者さんとのコミュニケーション、関わり方
- 患者さんは一人一人性格も体調も違うので、患者さんに合わせた対応をすることが難しい
- チーム医療として医師・看護師とのかかわり方
など、コミュニケーションに難しさを感じているスタッフも多いようです。
Q4.未来の臨床工学技士へメッセージをお願いします
まだ進路が定まらない高校生のみなさんへ
- 将来不安なことが多いとは思いますが、目の前のことに集中して頑張ってください
- いろんなことに興味を持って、何の分野にも通用するようにしっかりと勉強してほしい
- 進路は変わっても修正できるので、後悔しないように前に進むこと
- 人助けがしたい!でも機械いじりが好き!そんなあなたは、ぜひ臨床工学技士になろう!
- 医療と工学の両方を目指したい人はぜひ
- 物理、数学などの教科により力を入れておくと良いと思います
- 医療と機械をつなぐお仕事です。つまり「命を支えるエンジニア」です
- いろいろ職種を見た上で判断してみて、やりたいと思ったらぜひ臨床工学技士になりましょう!
- 人と話すのが好きという方や医療機器とは何だろうと思っている方など、少しでも興味を持っていただけたら幸いです
臨床工学技士を明確に目指している専門学生・大学生のみなさんへ
- 就職先の病院によって求められるスキルが違うので、自分がやりたいことをはっきりとさせておくことが重要
- 医学と工学の知識が偏らないよう、基礎をしっかり勉強すると専門的な知識も学びやすい
- 興味のある機器を調べておくと勉強のモチベーションになるため、自分が将来携わりたい機器を調べておくことをお勧めします
- 臨床工学技士は今後も発展する医療技術と共に業務も増加していく職種です。現行の知識だけでなく、関係ないと思われる知識もいずれ役に立つかもしれません。様々なことを勉強しましょう。
- 医療に貢献し、臨床工学技士のスペシャリストになれるよう頑張ってください
- 専門用語が増え頭が混乱しているかもしれませんが頑張ってください
- 座学とは全く異なる臨床の現場に驚くことも多いですが、知識は必ず役に立つので頑張ってください
- 臨床工学技士の業務の多様化で自分の極める業務を見出し、専念されますよう
- 若いときにいろんな分野を一通り学べるような職場で、一通り目にした方が良い
- 受験生以外は今の授業内容をしっかり覚えることで、後に復習だけで済むので頑張って覚えるようにしてください
- 業務に関することだけでなく、社会人としてあいさつや話し方などの礼儀も重要となります。身につけておきましょう
- たくさんの人とふれあって年齢を超えた交友関係を築いてください!
- 就職する前にしっかり遊んでください
≪国家試験に向けて≫
- 受験生は過去問をなぜこれは間違いなのかがわかるくらい繰り返し行ってください。似たような問題だけで合格点までいけると思います
- 国家試験に向けて、勉強頑張れ!
などなど、熱い応援メッセージが寄せられました!現場の先輩たちは、あなたたちを心待ちにしています!
入職者の主な出身校
- 東北文化学園大学〈宮城県〉
- 国際看護医療福祉大学校〈福島県〉
- 埼玉医科大学〈埼玉県〉
- 東海大学〈神奈川県〉 ほか
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